人手不足と言われているが、老人ホームで働く人は多くないが決して少なすぎるという訳でもない。働く人は多くいるのだが、そのスタッフの中で長く続けていける人が少ないのだ。
その理由はやはり高齢者を相手にお世話をしていくという重労働が背景にあるだろう。長い目で見た時に続けていけるかどうかの不安が出てきて、退職を選択してしまう人が多いのだ。
またいくら働き手の高齢化が進んでいると言われようと、利用者と同じ世代のスタッフというのはなかなかいない。ほとんどが利用者よりも若いスタッフだ。そのためその人達からすると介護をする相手に対してどうしても気遣いを使いすぎてしまい、うまく人間関係が作れないというのが大きな問題にもなっている。普通の接客業とは少し違うので、利用者とのいい具合の距離感をつかめるようになれば仕事もしやすくなってくるが、その距離感というのも人によって若干変えていかなければならず、難しい部分なのだ。
老人ホームという施設は年々増えているが、それに対してスタッフの数が比例していない。介護が必要になる高齢者の数も増えているが、その高齢者の家族もできれば宿泊施設があるようなマンションタイプのような施設を望んでいる人が多い。だが実際はそういった施設は金額が高く、人気もあるのですぐに埋まってしまう。それにそういった施設はスタッフも24時間体制で管理しなければならない分重労働になってしまうのだ。
それを避けてスタッフに人気なのは訪問介護やケアセンターなどになっています。